※本記事は、日刊建設タイムズ 「社労士 曽我 浩の目(109回目・2024.2.20)」にもコラムとして掲載いただいております。

正常な企業運営を脅かす、従業員の精神疾患

 いじめ・パワハラを受けたことによる精神疾患が急増しています。そのため、労働局のあっせん・調停も増加中です。実際に私も何件かあっせんに参加しました。

 パワハラの被害者が精神疾患になってしまうと、トラブルは長期化します。職場の貴重な戦力である若者が退職するケースもあります。

 いまや、退職後の傷病手当金の受給者における半数が精神疾患によるものです。対策として、早期発見・早期治療が最重要です。精神疾患は血液検査などでは発見できず、観察が有効です。周りの人が早急に異変を察知し、精神科医など専門家につなげることが重要です。

 精神疾患は一度罹患するとなかなか治りません。予防・治療のため、生活を整えることが大切です。その中で最も重要なことは十分な睡眠です。ベストセラー書籍を連発する精神科医・樺沢紫苑氏は、「精神疾患の予防と治療には睡眠・運動・朝散歩が重要」と訴えています。

 朝日を浴びながらの散歩であれば、10分程度の実施でも良いと述べています。朝散歩は私も実践していますが、確かな効果を実感しています。

 

経営者・一人親方の同居の親族は必ず労災保険の特別加入を! ―労基署のチェックポイントは被災した人が労働者かどうか。幾ら額に汗して働いていても労働者でなければ労災給付はありません-

  一人親方の大工さんが、奥さんにも仕事を部分的に手伝ってもらうことにしました。もし、奥さんが作業するとき、大ケガをしたらどうなるでしょうか?残念ながら、奥さんは(労災保険対象者ではない)一人親方の「同居の親族」とみなされ、業務災害であっても労災保険は使えません。それでは、土建国保ではどうでしょうか?同じ国保でも、市町村国保とは異なり土建国保(業種の国保)は業務災害には使えません。

 中小企業の経営者(役員)や建設業の一人親方は法律上、”労働者ではない”とみなされており、通常の労災保険が使えません。同居の親族も同様です。しかし、働いているのですから当然、業務災害を被る可能性があります。保険が何も使えないと、八方塞がりになってしまいます。

 このような方のため、国が別途、設けている労災保険の特別加入制度があります。国が認可する労働保険を扱う事務組合団体を経由することで、加入することが出来ます(個人が国に直接申し込むことはできません)。4月が初年度です。安心して働くため、この機会のご加入をお勧めします。

 当事務所は労災保険の特別加入を扱う労働保険事務組合認可団体で、とりわけ建設業に関する相談経験も豊富です。お気軽にご連絡ください。

令和6年4月から改正となる主な施策

 ■健康保険料の料率変更(令和6年3月1日)※協会けんぽ

  健康保険料、介護保険料の見直しが行われ、令和6年度の協会けんぽの保険料率が決定されました。医療保険分においては、平均保険料10%が維持され、引上げとなるのが24支部、引き下げとなるのが22支部となります。神奈川支部のみ、前年と同様です。介護保険料率は1.82%→1.60%と引き下げられます。

【参照】全国健康保険協会 令和6年度都道府県単位保険料率

 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat330/sb3130/r06/240205/ 

 ■年金受給額は前年度から2.7%引上げ

 「令和5年平均の全国消費者物価指数」(生鮮食品を含む総合指数)が公表されました。これを踏まえ、令和6年度の年金額は、法律の規定に基づき、令和5年度から 2.7%の引上げとなります。

【参照】厚生労働省 令和6年度の年金額改定についてお知らせします

https://www.mhlw.go.jp/content/12502000/001040881.pdf

■医師の働き方改革(令和6年4月1日

  これまでの医療は医師の長時間労働により支えられていましたが、医師にとって負担は大きいものでした。医師が健康に働き続けられる環境を整備し、持続可能な医療提供体制を維持する目的のもと、令和6年4月から医師の働き方改革が施行されます。

【参照】厚生労働省 医師の働き方改革

  https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/ishi-hatarakikata_34355.html

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