※本記事は、日刊建設タイムズ紙にコラム「社労士 曽我 浩の目(103回目・2023.8月)」として掲載されています。

【日刊建設タイムズ社】https://www.k-times.com/

―就業規則は会社を救う。― 就業規則は「労働者はこの条件以下では働かせない」というもの。社員は就業規則に基づき自由に意見が言えます。

 恐怖政治で労務管理のビッグモーターは社員への口封じ・成果主義が行き過ぎ、今や会社存続の危機。就業規則を作成し風通しのいい会社を!

  ビッグモーターの兼重宏一・前副社長は、社員向けのLINEで「死刑死刑死刑死刑」と送りました。社員は「何度もチャンスをいただいているにもかかわらず、大変申し訳ございません」と誤っています。ちょっと考えられないパワハラです。

  見せしめ的配転もあり、同社は「翌日からの配置転換を、突然命じることは問題ない」「引っ越しが伴う配置転換でも、事前の打診なく命じることも問題ない」と主張。

  同社の不正を調査する委員会は、不正な保険金請求がまん延した要因として、「経営陣をはじめ従業員全体において、法令・社内規範・企業倫理等を順守するというコンプライアンスに対する意識が鈍磨していた」と指摘しました。

  同社は「常にお客様のニーズに合ったクオリティの高い商品・サービス・情報を提供する理念」「自動車に関するすべてのことをサポートする”ワンストップサービス”」という独自のビジネスモデルを強みに成長してきました。6000人の社員に対しては「成果や頑張りを正当に評価する制度と社風により、入社2年目で店長など役職者へ昇格、年収も1000万円超が多数など、「出る杭になれる」のがビッグモーターです。」などと成果主義をあおってきました。

  自由に物言えぬ会社は問題や改善点が上層部に届かず、コミュニケーションが滞ることがあります。また、情報を隠蔽する傾向が強まり、情報の歪曲や不正確な情報伝達が起きる可能性もあります。

  ビッグモーターの事例を「他山の石」として、これを機に自由にモノが言える社風を創るために就業規則を確立しましょう。就業規則は難しい…と思っても、とにかく作り始めてみることが肝心です。

会社役員、同居の親族、一人親方は生活と営業を守るために必ず労災保険の特別加入を!「社長でも労災保険が使える」労災保険の特別加入制度!

 

7月に労働安全安全大会が開かれました。「安全第一・営業第二」などと言われておりますが、実際のところ、安全第一は言葉だけになっています。

残念ながら経営者自身の労災事故も起きます。

経営者の場合、労働者でないとみなされ労災保険は使えません。健康保険も労災事故では使えません。まさに保険の落とし穴です。

経営者が労災保険特別加入をすることは、万が一、社長自身が労災による事故や怪我に遭遇した場合でも、適切な保障を受けることで、働く人々への信頼感を高めることができます。

労災保険の特別加入をするためには労働保険事務組合に事務委託する必要があります。事務組合は労働保険を普及させるため、厚労省が認可した団体です。私は事務組合連合会千葉県支部の会長をしています。お気軽にご相談ください。

令和5年度最低賃金の引上げ ー全国加重平均はいよいよ1,000円台へー欧米先進国は全国一律の最低賃金。地域別は日本・中国など

 

各都道府県における最低賃金について、引き上げの目安が Aランク41円、Bランク40円、Cランク39円と示されました。

紙の保険証が来年秋に廃止された場合でも、マイナ保険証の間違いが払拭されない時の対応

 

「被保険者資格申立書」は、有効な保険証が発行されているにもかかわらず、マイナンバーカードによるオンライン資格確認ができない場合に、本来の自己負担額での保険診療を行うために記載する文書です。

これにより、3 割負担(未就学児は 2 割負担。70 歳以上等の方は1~3割)として自己負担額を計算します。 必ずこれまでの保険証を持参しましょう。

【記載が必要になる場合(例)】

○ 転職等により保険証が発行されているものの、データ登録中のためオンライン資格確認ができない場合

○ 機器のトラブル等により、マイナンバーカードでオンライン 資格確認ができない場合

関連動画はこちら

マイナンバーカード本当の狙い...世界に誇る国民皆保険制度、保険証を残そう!
ビックデータの構築 ~マイナンバーカードの本当の狙いとは~

社会保険労務士法人 曽我事務所
社会保険労務士 曽我 浩
〒 262-0033
千葉県千葉市花見川区幕張本郷1-2-24
幕張本郷相葉ビル702

  • 社会保険
  • 労働保険
  • 助成金申請
  • 就業規則
  • 手続き代行
  • 給料計算
  • 一人親方労災保険
  • 農業者労災保険
  • 建設業許可
  • 労働者派遣事業許可