※本記事は、千葉県最大の建設専門紙【日刊建設タイムズ紙】にコラム「社労士 曽我 浩の目(141回目・2026.10月)」として掲載されています。

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「休みを取らないのは罪悪」(株式会社ユニクロ 柳井正 会長兼社長) 有給休暇5日取得労基署の最重点課題

 11月は「過労死等防止啓発月間」です。過労死は依然として貨物運送業で多く発生していますが、建設業でも過労死や過労自殺に関する労災請求件数が近年大幅に増加しています。厚生労働省が公表したデータによると、2025年度の建設業における過労死等の労災補償請求件数は410件に達し、前年度と比べて28.1%増加しました。さらに、雇用者100万人当たりの過労自殺の件数は、全業種の中で最も多いことが明らかになっています。こうした状況を背景に、労働基準監督署の安全衛生担当部署による臨検も増えています。私自身、労働基準監督署の臨検には、都合がつく限り必ず立ち会うようにしています。

 ◎労基署の臨検の重点 残業代不払いから長時間労働の是正に

 以前は残業代の不払いが多く指摘されていましたが、最近の労働基準監督署の臨検では長時間労働のチェックが重点となっています。以前は労働者名簿、出勤簿、賃金台帳の雇用3帳簿が主な確認対象でしたが、現在は年次有給休暇管理簿も重要な確認書類です。特に、年10日以上の有給休暇が付与される労働者に年5日取得させることは使用者の義務です。以前は本人が請求しなければ取得しないままでも直ちに違法とはなりませんでした。しかし現在は、年5日取得させなければ30万円以下の罰金が科される可能性があります。罰金刑を伴う法律違反は刑事事件にもなり得ます。特に建設業の下請企業には、有給休暇を取得しにくい職場が少なくありません。過労死や精神疾患を防ぐためにも、十分な休養が欠かせません。ユニクロの柳井正氏も、休暇に対する考え方の変化を語ったとされています。これからは「働き方」と同様に「休み方」が重要です。会社の利益を生み出す原動力は、働く労働者の健康的な笑顔です。その笑顔を守るには、自由に使える時間を確保することが必要です。

建設業者は必ず事務所労災に加入を!

 一人でも労働者を雇用すれば、原則として労災保険に加入しなければなりません。労災保険への加入は強制であり、社会保険とは異なる厳しい制度です。建設業では、原則として工事現場での事故には元請業者の労災保険が適用されます。例えば、東京の現場に向かうため千葉の会社に集合し、会社の車で移動中、千葉市内で事故に遭い負傷した場合は、東京の現場の元請業者の労災保険が適用されます。一方、自宅から会社の集合場所へ向かう途中の事故は通勤災害となり、所属する会社の労災保険で取り扱います。近年、建設業の下請企業では、事務所労災に未加入の事業所が少なくありません。

 当事務所の関与先でも、事務員が振込手続きのため銀行へ向かう途中、階段で転倒して大けがを負いました。ところが、その事業所は事務所労災保険に未加入でした。ただし、未加入であっても労働者が労災保険の給付を受けられないわけではありません。このケースでも遡って加入手続きを行い、給付を受けることができました。しかし、未加入期間中の事故であったため、事業主には給付費用の一部を徴収する「費用徴収」という重いペナルティーが課されました。

【協会けんぽ】被扶養者資格再確認をお願いします

 協会けんぽでは健康保険の被扶養者となっている方が、現在もその状況にあるかを確認するため、毎年度、被扶養者資格の再確認を実施しております。

 扶養解除の可能性の高い以下の対象者に絞って確認を実施します。

①健康保険の資格が重複している可能性が高い方

②同居が扶養認定の要件となっている続柄の方のうち、被保険者と別居している可能性が高い方

③令和7年中の課税収入額が130万円(60歳以上は180万円)の金額を超過している方

【リスト等の送付期間】 令和8年10月下旬(予定)
【リスト等の提出期限】 令和8年12月11日(金)※被扶養者資格の再確認が終わりましたら速やかにご提出ください。

 すでに被扶養者資格を喪失していると分かった場合は、協会けんぽからの扶養調書の書類を待たずに削除の手続を行いますので、早めに当事務所へご連絡ください。

≪参照≫全国健康保険協会 事業主・加入者のみなさまへ「令和8年度被扶養者資格再確認について」

【令和8年】最低賃金 千葉県は1,195円!

 令和8年度地域別最低賃金額の改定について全ての都道府県で地域別最低賃金の答申がなされました。

 全国加重平均額は昨年度から56円引上げで、昭和53年度に目安制度が始まって以降で最高額となり、改定額の全国加重平均額は1,177円(昨年度1,121円)となりました。

 答申された改定額は、都道府県労働局長の決定により、令和8年10月1日から令和8年12月2日までの間に順次発効される予定です。

≪参照≫厚生労働省 全ての都道府県で地域別最低賃金の答弁がなされました 

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【知らないと損】建設業下請け事務所の労災保険への加入が必要です!

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