採用後14日以内の解雇は自由か?ーこれは大きなよくある誤解

9月のニュースで試用期間中の解雇について書いたところ、多くの方から反響がありました。

その中で「採用後14日以内の解雇は自由か?」というご質問がありました。入社早々遅刻するし、運転も乱暴だということです。

確かに、会社としては継続して雇いたくない人かもしれません。それでも解雇は簡単ではありません。

14日以内の解雇が自由と思っている方へー採用後14日以内の解雇であれば予告あるいは予告手当が必要ないというだけであって、通常の解雇と同様、客観的合理的理由を欠き、社会通念上相当でない解雇は無効です。

試用期間中の解雇は一般の解雇より少しハードルが低いだけで、裁判になればよほどきちんと準備していないと認められません。

もしも退職して欲しかった場合はその労働者が適格性がないということを説明し、退職合意書を交わすことです。

この退職合意書のフォーマットをご希望の方はメールでご連絡ください。14日以内で解雇してもトラブルがなかったという経営者も結構います。

これは労働者が無知で権利意識がないか、もともと辞めたかったからです。

電通・高橋まつりさんの過労自殺から7年ー11月は「過労死防止啓発月間」

脳疾患・心疾患の労災申請は運送業・建設業で最多!

労基署の臨検の重点は長時間労働の是正。運送業・建設業は過労防止重点業種

労基署の臨検に立ち会うと、労基署が重点を置くのは長時間労働の是正だということが分かります。

長時間労働は睡眠不足の原因となります。

睡眠不足は諸悪の根源、百害あって一利なしです。脳・心疾患や精神障害の原因にもなります。

令和5年度には労働時間短縮の運送業、建設業に各種助成金が出ます

このため厚労省は令和5年より長時間労働是正に取り組む企業(特に運送業、建設業)に助成金を支給することにしています。

特に時間外労働を月60時間以下にした建設業、運送業には最高250万円を支給する助成金を用意しています。

業務災害ー中小企業事業主は健康保険も使えない。

-社長さんや一人親方は労災保険の特別加入を!

労災事故で労働基準監督署が第一にチェックするのは、被災した人が労働者かどうかです。

中小企業の社長さんはいくら労働者以上に働いていても、業務災害に遭った場合労災給付がありません。健康保険も基本的に使えません。労災保険も健康保険も使えない中小企業事業主は保険が効かないときは莫大な医療費となります。

中小企業事業主の健康と生活を守るために、国の制度である労災保険の特別加入をぜひご利用ください。

災害時の出社-安全に配慮を

台風時、社員を無理に出勤させることのリスク

季節が変わり、台風が多く発生するようになりました。地震などの突発的な災害とは違い、台風や豪雨は被災するまでに時間の猶予があるため、事前に備えておくことができます。しかしそのような場合でも社員に通常通りの出社を求める企業は多くあります。

台風や豪雨などの災害発生時に出社を強要したり、「自主判断に任せた」ために通勤・業務中に社員が被害を受けると、企業は安全配慮義務違反に問われてしまいます。

また、昨今はSNSの発達により対応次第では何らかの訴えをされ、炎上騒ぎになるケースも多く、企業のイメージダウンにつながってしまう恐れもあります。

災害発生時に備えて、あらかじめ就業規則には出社について以下のような行動基準のほか、賃金や勤怠の扱いはどのようになるかを明確に記載しておきましょう。

・災害当日の休業

・自宅待機または在宅勤務、有休取得の推奨

・災害を回避するための遅刻・早退等

ただし、これらの対応を定めていても出社の判断に迷う社員もいます。暗黙の了解や、断れない雰囲気を作るなど、曖昧な形でその場をしのぐのではなく、身を守ることを考えましょう。

前日もしくは当日の何時までに、会社が社員へ指示を出すかをあらかじめ決めておくと対応しやすくなります。

新型コロナウイルスで仕事を休んだらー傷病手当金申請

病気で働けず、給料が出ない!-そんな時、社会保険に加入していれば申請できる傷病手当金コロナに感染した場合も申請できます!

・一つの傷病につき、通算で1年6か月もらえます(途中で復職したが、同じ傷病で再び休職に入っても通算扱いです)

・日割り支給で、目安は給与の3分の2

・休み始めて3日間は待期期間で、4日目分から支給(待期期間は年次有給休暇使用可)

・入院するか否かに関わらず、医師の証明で労務不能と認められれば受給可

※コロナ感染に限り、昨今の医療事情を鑑み臨時措置として医師の証明なしに公的な簡易通知等で申請できる場合があります。詳しくは保険協会等にご確認ください。

濃厚接触者の場合は?

被保険者本人が病気ではないため、傷病手当金を申請することはできません。また、疫病ですから不可抗力のため事業主の関とはみなされず休業補償も不要で、基本的にノーワーク・ノーペイの原則が適用されます。

自宅待機期間を特別の有休扱いにするかは会社の判断によりますが、回避措置として在宅勤務を導入している企業もあります。

※小学生以下の子供がいる従業員の家庭で、学校等が臨時休業した、もしくはその子がコロナに感染したため世話をする必要がある際、会社がその従業員に対し100%の給与を保証する、通常の有給休暇とは別の特別な臨時休暇を与えた場合、国の「小学校等休業対応助成金」を申請することができます。※令和4年10月現在の日額上限は8,355円(これは国による臨時措置です。今後の動向にご注意ください)

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社長の命を守る特別加入制度

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