労災保険の特別加入制度とは
労災保険の最大の特徴は治療費がタダになることです。
また、何度同じ事故を起こしたとしても保険料は変わりません。
労災保険は、本来、労働者の業務または通勤による負傷、疾病、障害、死亡に対して保険給付を行う制度ですが、
労働者でない農業者(自営農家、兼業農家、法人の代表や役員)も、一定の要件を満たす場合に特別加入でき、補償を受けることができます。
農業個人事業の場合は、労働者4人までは労災保険の適用が任意となっており、これは労災の落とし穴とも言えます。
農作業中の死亡事故は、 就業人口10万人当たり死亡率でみると、建設業など他産業よりも大幅に高い水準となっています。
特別加入をぜひご検討ください。
特別加入できる範囲
①特定農作業従事者
自営農業者(兼業農家を含む)の方で、年間の農業生産物総販売額が300万円以上または、経営耕地面積2ヘクタール以上の規模であり、次に示す農作業に従事している方。
① トラクター等の農業機械を使用する作業
② 2メートル以上の高所での作業
③ サイロ、むろ等の酸欠危険のある作業
④ 農薬の散布作業
⑤ 牛・馬・豚に接触する作業
②指定農業機械作業従事者
自営農業者(兼業農家を含む)の方で、次に指定された機械を使用し農作業を行う方。
① 動力耕耘機その他の農業用トラクター
② 動力溝掘機
③ 自走式田植機
④自走式防除用機械
⑤自走式動力刈取機、自走式収穫用機械
⑥ トラック.自走式運搬用機械
⑦ 動力脱穀機や動力草刈機などの定置式又は携帯式機械
⑧ 無人航空機
③中小事業主等
常時300人以下の労働者を使用する事業者本人及びその家族従事者(法人の場合は代表者以外の役員)の方。
および 、1年間に100日以上にわたり労働者を使用することが見込まれる方で、以下の条件を満たしている方。
① 雇用する労働者について労働保険関係が成立していること。
② 労働保険の事務処理を労働保険事務組合に委託していること。
「特定農作業従事者」、「指定農業機械作業従事者」、「中小事業主等」は重複して加入することはできません。
どれか1つを選択して加入できます。
①特定農作業従事者または②指定農業機械作業従事者として加入する場合は、特別加入団体として承認されている団体(JA、県中央会等)に申し込む必要があります。
③中小事業主等については労働保険事務組合を通じることが必要です。
曽我事務所でも①特定農作業従事者、③中小事業主の加入の手続きが可能ですのでご相談ください。
特別加入の保険料
指定農業機械従事者で給料日額3,500円で設定した場合、保険料は年間3831円で治療費はタダとなります。
中小企業主で給料日額3,500円で設定した場合、年間保険料16,608円となります。
【参考】
社会保険労務士法人 曽我事務所
社会保険労務士 曽我 浩
〒 262-0033
千葉県千葉市花見川区幕張本郷1-2-24
幕張本郷相葉ビル702
- 社会保険
- 労働保険
- 助成金申請
- 就業規則
- 手続き代行
- 給料計算
- 一人親方労災保険
- 農業者労災保険
- 建設業許可
- 労働者派遣事業許可