建設業、トラック運送業で退職労働者からの残業代トラブル増加

早めの就業規則見直しを!固定残業代は要注意!

残業代の時効が3年に延長

実質賃金が低く抑えられたままです。

経営者も賃上げしたくても内部留保50兆円と潤沢にある大企業と違い、中小企業の場合簡単には賃上げできません。

そこで退職した従業員で不満を持っている者は一人でも加入できる労働組合ユニオンや法律事務所に相談します。

相談を受けたところがまず目をつけるのは「未払残業代」です。

多くの中小企業の場合、労働時間の把握がいい加減で、就業規則もチェックせず賃金計算をしています。

例えば、固定残業代は、昔は大丈夫でも、最近は労基署の調査でも認められていません。

特に45時間以上の固定残業代は認められにくくなっています。

固定残業代の利点は、仕事をさっさと完了させてしまう人も、要領が悪く残業が伸びてしまう人も、一定時間までは同額の残業代を受けることができる点で、ある程度時間短縮に貢献できる面がありました。

固定残業代が認められるためには、賃金台帳や給与明細、雇用契約書に残業代が明確に区分されていて、何時間何分あたりの金額であるのかを明確にしなければなりません。

しかも、定額部分を超えた時は別途超過分を支給していなければなりません。

固定残業代で支払っているからと言っていざというとき安心できません。

ぜひこの機会に就業規則、賃金規程を見直しましょう。お気軽にご相談ください。

解雇について認識の甘い経営者は大火傷!

試用期間中だからと言って簡単には解雇できません。

― 解雇は30日前に通告しても簡単にできません。

中小企業主の集まる団体である経営者が「解雇は30日前に通告すればできる」といったのには驚きました。

いまだに労働基準法に「労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも30日前に予告しなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。」とあるからこれでいいと思っているのです。

この条文を信じて解雇すれば、解雇権濫用として裁判になればほとんど解雇無効になります。

仮にこれまで問題が起きていないのであれば、ただ労働者が権利意識がないか、もともと退職をしたいと思っていたからです。

ある経営者が能力のない労働者だということで解雇しました。

裁判所でも経営者自らいかに労力がないか裁判官に説明しました。

1年近い裁判闘争の結果「解雇無効」となり、1年近い賃金を支払いました。

弁護士が3人つきましたから、それなりの弁護士費用が掛かりました。

しかも会社のスタッフもこの裁判のために膨大な時間がかかりました。

大企業の経営者のように冷酷になれない中小企業の経営者は解雇は向きません。せいぜい退職勧奨です。

解雇するなら当事務所へ事前にご相談ください。

令和4年10月から育児休業給付制度が変わります

1、育児休業の分割取得

育児・介護法の改正により、令和4年10月から育児休業2回までの分割制度が施行され、これまで育児休業は原則1回しか取得できませんでしたが、分割して2回取得することが可能となります。

これに伴い、1歳未満の子について、原則2回の育児休業まで、育児休業給付金を受けれるようになります。

3回目以降の育児休業については原則受けられませんが、回数制限の例外事由に該当する場合は、この回数制限から除外されます。

※例外事由等の詳細については厚生労働省ホームぺージをご参照または当事務所へご連絡下さい。

 また、育児休業の延長事由があり、かつ、夫婦交代で育児休業を取得する場合は、1歳~1歳6か月と1歳6か月~2歳の各期間において夫婦それぞれ1回に限り育児休業給付が受けられます。

2、産後パパ育休(出生時育児休業)

男性の育児休業取得を促進するため、令和4年10月から子の出生後8週間以内で合計28日を限度とする「出生時育児休業」が新設されます。

産後パパ育休(出生時育児休業)を取得した場合に、出生時育児休業給付金が受けられます。

支給要件

・休業開始日前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある(ない場合は就業している時間数が80時間以上の)完全月が12か月以上あること。

・休業期間中の就業日数が最大10日(10日を超える場合は就業している時間が80時間) (※1)以下であること。 

 (※1)28日間の休業を取得した場合の日数・時間です。28日より短い場合はその日数に比例して短くなります。

支給額

 休業開始時賃金日額(原則、育児休業開始前6か月の賃金を180で除した額)×支給日数×67%

申請期間

 出生日(※2)の8週間後の翌日から起算して2か月後の月末まで  

(※2)出産予定日前に子が出生した場合は当該出産予定日。2日まで分割して取得できますが、1回にまとめての申請となります。

≪参照≫厚生労働省 令和4年10月から育児休業給付制度変わります

【令和4年】最低賃金 ~平均引上げ額前年度比31円と過去最高額

令和4年度地域別最低賃金額の改定について、全ての都道府県で地域別最低賃金の答申がなされました。

全国加重平均額は昨年度から31円引上げで、昭和53年度に目安制度が始まって以降で最高額となり、改定額の全国平均加重額は961円(昨年度930円)となりました。

答申された改定額は、都道府県労働局長の決定により、10月1日から10月中旬までの間に順次発効される予定です。

≪参照≫厚生労働省 全ての都道府県で地域別最低賃金の答弁がなされました

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