【過労死】過労死シンポジウムに参加しましょう(千葉、11月26日)
こんにちは!ダンディーすぎる社会保険労務士 曽我 浩です。
毎年11月は「過労死等防止啓発月間」です。
令和6年11月26日、千葉県で「過労死等防止対策推進シンポジウム」が開催されます(厚生労働省主催)。
https://www.mhlw.go.jp/karoshi-symposium/page_chiba.html (参加申込みはこちら。入場無料)
いまだに過労死で命を絶つ人が後を絶ちません。
大切な人がそのような目に遭わないために。このシンポジウムを機に考えてみませんか。
●しごとより、いのち。
元・電通社員の高橋まつりさん(当時24歳)は2015年12月、社員寮から飛び降り自殺しました。2016年9月になって、高橋さんは過労死認定されました。高橋さんのお母さんは、「インターバル制度がちゃんとできていたら、娘はまだ生きいたかもしれない」と、悔やんでおられます。
勤務間インターバルは、ヨーロッパでは11時間が当たり前です。仕事が終わってから、また次の仕事に来るまでの時間が11時間です。スペインにいたっては、12時間だそうです。
日本では、たとえば運送業でも11時間を目指してはいますが、現状、9時間です。これは完全に過労死ラインです。こういうことがまだ行われています。
過労死が起こる背景には、過重労働に加え、ほとんどと言ってよいほどパワハラがあります。
●パワハラ上司を科学する
パワハラを起こす人の心理的な特徴を分析する書籍は、日本にはこれといってありませんでした。パワハラについて弁護士等が本を出すことも多いですが、裁判の判例ばかりが挙げられています。
そのような中、津野 香奈美氏(神奈川県立保健福祉大学大学院教授)は、『パワハラ上司を科学する(ちくま新書)』という本を出版しました。書籍中の引用文献は英語です。日本にはパワハラする人を心理的に研究する文献がほとんどなかったためです。今度、開催される「過労死等防止対策推進シンポジウム(千葉県開催)」ではこの方が講演されます。参加は無料です。ぜひ足を運び、専門家のお話を聞いていただきたいと思います。
パワハラをする人に対して、「自分で気づいてもらう」ということは幻想です。人の痛みに気づかない人に対して「人の痛みを気づいてください」と言ったところで何の効果もありません。生まれつきの性格です。また、他人を平気で利用できます。目的のためには手段を選ばず、思いやりがないため人をただ働きさせることもいとわない。このような人には文書でこまめに注意するのが効果的です。さらに3人以上から注意が来れば、「ひょっとして自分はおかしいのか?」と思うかもしれません。
浅野さんの書籍では、パワハラ人間の性格特性をまとめて“ダーク・トライアド“と定義しています。ダーク・トライアドでは3つの基本的性格があります。
- マキャベリズム ―目的のためには手段選ばない
- サイコパシー ―良心が異常に欠如し、他者に対して冷たい・共感性がない・罪悪感が全くありません。意外にも口が達者で表面的には魅力的なことが多いです。弁護士にもこのような人が多いという話もあります。そのため、会社でも評価される人が多いのです。周囲で働く人たちにとっては、たまったものではありませんが。
- ナルシシズム ―自己愛が強く、常に自分が褒められなければ気が済まない
これら3つの性格が重なると、大変なパワハラが起こります。そういった観点から分かりやすく説明してくれる津野さんの講演を、ぜひ聞いていただくことをお勧めします。
昔の若者が欲しかったものといえば、お金・ツキ(運)・能力でした。ところが今どきの若者が欲しいものは自由な時間です。
時代の流れに対応した対策を取ることは、企業にとって大切です。
11月26日のシンポジウムは、千葉市民会館小ホールにて行われます。(入場無料・申込みは上記リンクから)
社会保険労務士法人 曽我事務所
社会保険労務士 曽我 浩
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