【障害年金】心臓病・ペースメーカーの方はもらえる可能性あり!(働きながらも可)

こんにちは!ダンディーすぎる社会保険労務士 曽我浩です。

今日は「心臓病の障害年金」についてお話します。これは、意外ともらい忘れが多いのです。

障害年金というと、手が無い・足が無い・目が見えない…こういった、外から分かるものを障害と思っている人が多いです。

しかし、内部疾患も障害認定される場合があります。

●ペースメーカーをつけていたら、障害年金さかぼのって5年分、500万円支給?!-もらい忘れの多い障害年金-

 私の経験をお話しします。昔、税理士の先生方と一緒に旅行しました。空港の手荷物検査の際、その方は中々、検査場を通ることが出来ませんでした。警備員2人も駆けつけてきてしまい、大騒ぎとなりました。

事情を聴くと、「実はペースメーカーをつけいてる」ということでした。

私は「それじゃあ先生、障害年金もらっていますか?」と聞きますと、税理士の方は「それはなんだ?」と、障害年金のことを知らない様子でした。「初めて心臓病になった時に、厚生年金に入ってましたか?」と続けると、「大きな税理事務所にいましたから、入ってましたよ」ということです。

「それでは、もしかすると障害年金が出るかもしれないから、請求しましょう!」となり、後日請求しました。

もう一度言いますが、その方は現役の税理士として働いて給料をもらっています。働いているのに障害年金を請求できるのか?という疑問もあるかと思いますが、できるんです!

ペースメーカーをつけていると、障害厚生年金の3級に該当します。その方はきちんと病院に通っていたので、医師の診断書もあり、初診日がいつか、その初診日から1年半経った時の状況が全て分かり、滞りなく請求することができました。

結果、5年分さかのぼって障害年金が支給されることになりました。その方は、給料が高かった(=厚生年金保険料の等級が高い)ため、3級の該当で年間約100万円。さかのぼって5年分ですから、なんと500万円も支給されました(今後は、1年に100万円が支給されます)。

このように、障害年金はもらい忘れがすごく多いのです。心当たりがあれば、ぜひ相談することをおすすめいたします。障害基礎年金(国民年金)だけの人、障害厚生年金の受給者は、全体で251万人しかいないのです。ところが心臓病の方は305万人いるそうです。いろんな障害を合わせて、障害年金受給者が251万人しかない。ですから、心臓病になっても障害年金をもらっていない方は相当数いるということです。

●障害年金申請のために大切なこと

 障害年金を請求するために1番大切なことは、初診日(障害年金を請求したい病気について、初めてお医者さんに行った時)の証明です。そして、初診日の前前月から前1年間、年金保険料の未納・滞納がない(免除は除く)こと、あるいは二十歳からの納付期間で3分の2以上にわたって保険料を納めること。

保険料納付について、漏れてしまう方は意外と多いのです。この前あった事例では、たった1ヶ月(納付期間が)足りないばかりに、年金が出ませんでした。なぜかというと、その方が勤めていた会社は、入社後の試用期間3ヶ月の間は、厚生年金に入れないということをしていたのです。

本人としては、せっかく勤めているのだから厚生年金にも入っているだろう、と思っていたところ、そうではなかった。そのために障害年金が出なかったのです。これは、本人が会社に対して損害賠償請求できるほどです。後から気がついて社会保険をさかのぼって加入したくても、現在から2年間しかさかのぼれません。ですから、5年も経ってしまうとどうしようもないのです。会社としては、従業員が保険に入るべき時にきちんと加入させることです。

もう一度申し上げますが、障害年金の請求にあたって大切なのは、初診日です。この証明がなかなか取れないという方が多いです。時間が経つにつれ、初診日を知る病院が廃業するといったことも多くあります。また、数十年前のことについては、たとえば診察券が証明になり得ることもあります。

障害年金については、ぜひお近くの年金事務所や社労士に相談なさってみてください。

社会保険労務士法人 曽我事務所
社会保険労務士 曽我 浩
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