【障害年金】20歳になる前から障害を持っている方はもらえる可能性あり!
こんにちは!ダンディーすぎる社会保険労務士 曽我 浩です。
今日は「20歳前障害による障害年金」についてお話します。
生まれつきの外部・内部疾患をかかえている方、後天性で、20歳になる前になんらかの障害を負ってしまうという方が多くいらっしゃいます。こういった方々の、障害年金もらい忘れが多いのです。
●先天性の知的障害。障害年金の存在を知らず、40歳になった -もらい忘れの多い障害年金-
私の経験をお話しします。昔、障害年金について講演した時、ある教員の方が「私の弟はどうなんでしょうか?生まれつきの、知的障害なんです」とたずねてきました。
「弟さんは今、おいくつですか?」と聞きましたら、もうすでに40歳だということです。
障害年金を請求するうえで大切なのは、その障害について初めて病院に行った「初診日」です。20歳前の障害の場合、20歳になる前の初診日が必要です。しかしその方はもう40歳です。20年前に病院に行ったという診断書はありませんでした。さらに、その病院はなくなってしまっていました。
このように初診日の確認が取れない場合に、その事実を知る2名に証明してもらうという方法があります。その方は、昔の学校の校長先生と、もう1名の関係者に障害の事実を証明してもらい、初診日が確定できました。
初診日の確認が取れたら、そのほかに20歳の時の診断書が必要です。その方は、20歳の時の診断書がありませんでした。生まれつきの障害の場合、本来であれば20歳から障害年金を受給できます。年金事務所による審査の結果、「お気の毒ですが、申請時点の40歳から、症状が悪くなったということになります(事後重症)」となってしまいました。初診日は証明できたものの、20歳時点での診断書が無かったために、それまでの20年間については年金受給の権利を認められず、事後重症の扱いとなってしまったのです。
●20歳前障害の場合、所得制限がかかる場合あり
その方は障害基礎年金の2級に該当しました。年額約80万円です。これが20年分、もらうことができなくなってしまったのです。80万円の20倍。これはいったい、いくらでしょうか?知らないばかりに、これほど損してしまったのです。
障害年金には税金がかかりません。ただし、20歳前障害については、所得制限があります。
前年の所得によって、年金支給額の制限があります。
20歳以降の障害について障害年金を請求する場合、その人は年金保険料を収めていますから、それについて所得制限はありません。
ところが20歳前障害については、保険料を払っていません。そのため、次のように制限がかけられています。
- 前年の所得が4,721,000円の方は全額停止
- 前年の所得が3,704,001円から4,721,000円の方は2分の1停止
- 前年の所得が3,704,000円以下の方は全額支給
ほとんどの方が③に当てはまることと思います。
ところが、考えてみてください。知的障害者の方が、自分で障害年金を請求できるでしょうか?ただでさえ障害年金の請求は大変です。周りの方がぜひ気づいていただきたいです。
障害年金については、ぜひお近くの年金事務所や社労士に相談なさってみてください。
社会保険労務士法人 曽我事務所
社会保険労務士 曽我 浩
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